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PARIS, PLUS

メトロ内のパフォーマンス

PARIS, PLUS Vol. 005 フッチー

vol005_guest_paris.jpgパリのメトロ内のパフォーマンスはアコーデオン、サックス、ギター演奏と既にお馴染みだが、手作りの人形劇なんてものまである。そして小銭を請求して廻るのが常である。カラオケ担いで歌まで歌っちゃう、逆に聴いてあげたこちらが小銭を請求したくなってしまうものまであったりする。

そんな中、新種のパフォーマンスを発見!若い男の子が車両に乗り込むなり、大きな声で「僕は、お金を乞おうというのではありません。半年前、デルフィーヌと別れてからというものひとり身で、新しい彼女も見つからず、とても寂しい思いをしています。どなたかこの中で少しでも僕に興味をもたれる方がいましたら、次の駅で目立たぬようそっとホームに降りてもらえませんか?」というのである。

失業者の多いフランスでは車内でお金を乞うため、「住むウチがない」だとか「子供が5人お腹を空かして待っている」だとか「仕事ください」だとか自分の苦しい境遇を話して廻るのをよく見かけるが、お金ではなく、ガールフレンドを乞うというもの。これまた新種!なかで女の子が野次をとばすと「君はどう?」「ダメよ。だって彼と一緒だもの。」と隣の彼を指す。移動の中で暇を持て余していた乗客達から笑いが漏れ、お隣同士で言葉を交わし会い何だか彼を中心に車内はホットなムードに包まれていた。

すると次の駅、野次を飛ばしていた女の子がホームに降りるではないか!アラ、アラ、アラ~、一体どうなってしまうのか?皆の視線はホームにたたずむ2人に集中。するとドアが閉まる直前に2人は再び車両に乗り込み、「皆さん、私達はお芝居で舞台に立ったりしています。先のものはパフォーマンスでした!楽しんでいただけたでしょうか?お気に召された方はどうぞチップをお願いしま~す。」といって廻るのである。コレには皆してやられたという感じ。暗いメトロの中も和やかな明るい空気が漂い、何だか楽しい気分で移動を続けるのである。―パリのある日常のひとときでした。


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