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特集

idea - 田中秀幸

Vol. 011 特集

CGは面白いな、で始まった!

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    ※1…CGをつくる部署のデザイナーとしてNHK系列の制作会社に就職。番組タイトルロゴなどの制作を。当時のコンピュータはとても難しく、マシンは専門の人が動かしていたそう。

    ※2…芝浦にあった伝説の巨大クラブ。

    ※3…フジテレビ系列局で放送された伝説の子供向け番組。その斬新で強烈な内容は大人たちの間でも評判となった。(初めて見た衝撃は今でも忘れられません!)CGキャラクターと実写の子供さん、ウゴウゴとルーガの会話コーナーや、その合間に様々な不思議コーナーが挿入される。決めセリフ「おきらくごくらく」「ちゃおちゃおっっと、かえっちゃお!」「たっしゃでな」。

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    プリプリ博士
    トイレから現われ、為になる話をするんです。

  • F:学生時代、美大でグラフィックデザインを専攻していたんですよね。その頃からCGをやっていたのですか?
  • T:学生の頃って、どんな風に一番自分をアピールできるか、色々と試すじゃないですか。自分なりの方法みたいなものを見つけるっていうか。それが最終的にCGになったんです。
  • F:初めてCGで絵を書いた時は「ヤッター!」というかコレダ!という衝撃はありましたか?
  • T:「ヤッター!」って感じはなかったですかね(笑)。「面白いな」という。
  • F:そうやって学校でCGを学んで、その後のお仕事に繋がって行ったのですね。
  • T:いや、学校ではとくにCGの授業はもうけられてなかったんですよ。なので、※1そういう関係の会社に就職してから覚えていきましたね。
  • F:具体的にどのようなお仕事を?
  • T:普通にニュースのタイトルとか作ってましたね。
  • F:絵に関しては?
  • T:絵というよりはムービーですね。自分の書いたものを動かしたいと思ったんです。その辺りから自分でパソコンを買えるくらいに世の中が進化していたので、やっと自分でコンピューターを購入してやり始めました。
  • F:独立!ですね
  • T:独立という程でもなかったけど(笑)仕事も少しずつ入るようになってきて…。学生時代からクラブでVJのような事はずっとやっていたので。※2「ゴールド」でよくやっていました。
  • F:内容はカッコイイ系ですか?それともキャラクターやアニメを動かす感じですか?
  • T:もう、なんでもですね。全然決まったのもなくて、自分で書いたものをとにかく動かしたり…毎週やっていたのでそんなこだわってらんないですよね(笑)
  • F:仕事をしながらVJも?
  • T:そうですね。ただ※3「ウゴウゴルーガ」の話が来た時に、さすがにサラリーマンをやりながらじゃできないと思って会社を辞めましたね。

ビックリ…!!ウゴウゴ誕生。

  • ※4…岩井俊雄(いわいとしお)さん
    さまざまなメディアを使ったインタラクティブな作品を制作する国際的メディアアーティスト。97年、坂本龍一とのコラボレーション作品でアルスエレクトロニカ・フェスティバルのグランプリを受賞。プレステ2ソフト「びっくりマウス」の共作、NHK「デジタルスタジアム」などテレビの出演など。

    ※5…「AMIGA」(アミーガ)
    1985年にCommodore社が発売したパソコンのシリーズ名。先進的なマルチメディア機能と群を抜く処理性能により熱狂的なファンを獲得し、CGアニメなどの分野で広く利用された。

  • F:ウゴウゴルーガの独特な世界観はどのようにして作られたのですか?
  • T:最初に僕と、メディア・アーティストの※4岩井俊雄さんと、当時※5AMIGAをメインにしてアニメーションを作っていたグループが先方に呼ばれて「今度子供番組を作るんだけど、ある意味、画期的なものにしたいから何かイイ案ないですか?」と言う事を言われて…。あのリアルタイムで子供とキャラクターが話すというシステムは岩井さんが作ったんです。僕は、演出やキャラクター制作を担当しました。
  • F:初めて見た時はかなり衝撃でした!反響もすごかったですよね。
  • T:ビックリさせたいというのが目的だったので(笑)子供は面白ければ見てくれるし。
  • F:子供番組でしたが、かなり大人が見ていたような気がします。
  • T:そうですね。ある意味そういう部分はあると思いますね。

フレイムグラフィックスについて

  • vol011-feature03.jpgF:その頃から独立されてフレイムグラフィックスを設立されたんですか?
  • T:そうですね。その頃からそのままです。
  • F:フレイムグラフィックスという名前に意味などはありますか?
  • T:全然ないですねぇ。
  • F:全然ないですか(笑)響きが良かったとか?
  • T:そうですね~。ホント深い意味はなくて…。その頃僕1人でやってましたからね。

ハードな毎日

  • vol011-feature02.jpgF:睡眠時間はどのくらい取られてますか?かなり忙しくハードな日々を送ってらっしゃると思うのですが…
  • T:そうですね、この業界は皆そうだと思うんですけど、かなりキビシイ生活は強いられてますかね…。睡眠時間はメチャクチャですね。仕事に合わせてるので。なかなか遊びに行く暇もなくなっちゃって。あ、でも年に2回ぐらいは長めに休むようにはしてます。
  • F:海外に行かれたりするですか?
  • T:そうですね。特に決めてはいないですけど、ヨーロッパ方面が好きです。映像、VJも!
  • F:電気グルーブのPVなど映像の仕事もなさってますね。
  • T:映像ではスタッフが多いのでそれをまとめていくのが大変です。僕の場合は絵が描けるんで、絵コンテを描いてまとめていきます。
  • ※6電気グルーヴのピエール瀧氏とのユニット。テレビ番組「うたばん」ジングルなど幅広く活動。

  • F:VJもこなしていて、本当にハードですね!あ、※6プリンストンガの活動は現在どうですか?
  • T:おととしくらい?まではやってましたけど、最近はやってないですね。活動は、またそういう状況になったらやるかもしれませんが、新たに若い人達もどんどん出て来てるので、そういう人達がやった方がいいんんじゃないかと思うんですけど…。

最初は手書きで

  • vol011-feature01.jpgF:全般の仕事の流れとしてどのような感じで作業されているのですか?
  • T:もともと最初は手で絵を書いて、それをパソコンに取り込んでフィニッシュしてたんですけど、最近は仕事の量も増えてきたので、スタッフが分業してやる事もありますが、基本的に最初のスケッチ部分と最後のフィニッシュは必ず自分がやっています。
  • F:現在スタッフの方は何人いらっしゃいますか?
  • T:5人です。
  • F:現在使用されているソフトは何ですか?
  • T:基本的なソフトですけど「Adobe Illustrator」「Adobe Photoshop」「Adobe After Effects」「Apple Final Cut」などですね。

ミルクチャンはフラッと。

  • vol011-feature07.jpgF:始まりのきっかけは?
  • T:もともとはフジTVで深夜放映されていた「Flyer TV」という番組の5分くらいの枠で「何かやりませんか?」という依頼が来たので、これを提案したんです。
  • F:それ以前にミルクチャンのようなアニメーションはやられた事はあるんですか?
  • T:なかったですね。今までは、セリフとかも声優さんを入れてやるという事もなくて一度やってみたかったので。
  • F:作品の構成なども田中さんが?
  • T:構成は作家の椎名基樹さん(脚本)と考えていました。
  • F:何と言うかとても変わった感覚なので、これも衝撃だったのですが、ウゴウゴルーガを作った人というのを聞いて、納得できました(笑)。やはり元々田中さんが持っている感覚なのですかね?
  • T:う~ん、どうですかね、2人でやってましたから…2人の感覚です(笑)
  • vol011-feature12.jpgF:キャラクターの名前は田中さんが考えられたのですか?
  • T:それも2人ですね。まず僕が絵を書いて、それを基に2人で話をして設定を考えるんです。
  • F:ミルクチャンの名前はすぐ決まったんですか?
  • T:それがねぇ…実は2人でずっと考えても全然決まらなくて困っていた時、ちょうど近くを知り合いの鈴木おさむ君という作家さんがフラッと通りかかって…。彼が決めました(笑)
  • F:ええー!(笑)じゃあもしその時会えなければ、ミルクチャンは違う名前だったかもしれないんですね!
  • T:そう(笑)「ミルクチャンでいいじゃん、ミルクチャンで」って(笑)
  • vol011-feature14.jpgF:主人公なのにぃ~!!そういえば、ミルクチャンの声優さん(中村春香さん)は当時中学生だったんですよね?セリフの言い方など直接指導されたのですか?
  • T:それはまったくしてないですね。他の声優さんには最初お会いしてイメージなどお話したんですけど、彼女に関しては何もしてないです。
  • F:もともとああいうしゃべり方だったんですか?
  • T:そうですよ。オーディションをテープでしたんですけど、聞いてすぐに「この子だ!」と思って決めました。後は何も作らないでそのままやってくれという事で注文だけしたんです。でも最近は初めの頃に合わせて、少し声を作ってるみたいですけど。
  • F:成長したんですね~
  • T:そうですね。そして今は高校受験らしいです。
  • F:わ、若い…!セリフの内容はわりと過激じゃないですか。意味は分かっていたんでしょうか?
  • T:半分ぐらいは理解してなかったかもしれないけど、今は中学生だとあのくらいのギャグは分かるじゃないですか。一応面白いとは思っていると思うんですけどね…どうなのかなぁ?
  • F:そういう微妙な過激さなど、我々のような大人が好きな内容が組み込まれてるなぁと…中年の笑いと言うか(笑)
  • T:あー、それはただ単に僕らが中年なんで(笑)
  • F:狙っていた訳ではなく…?
  • T:そうですね。子供向けでもなく、30年代くらいの大人でもなく、ターゲットをまったく決めないで作るとどうなるか?というのをやりたかったんです。
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  • F:今後はどのような展開をされていく予定ですか?
  • T:この間、Shockwave.comでミルクチャンの短編アニメをオンエアしていたんですが、それがDVD化されたんです。なかなか面白かったので、例えばこういうフリーペーパーでもいいんですが、何かゲリラ的に展開していければ面白いかなと。
  • F:コラボレーションなどは?
  • T:もしお声がかかって、面白そうだったらぜひやりたいですね。あとは先日ミルクチャンのマンガ本が出たんですが、そういう紙媒体でどんどんやってみたいですね。最終的にはアニメがやりたいんですけど、それを形にするために色々とゲリラ的な事をしていきたいですね。

どっちがホンモノ!?

  • vol011-feature11.jpgT:原型は原型師の桜井さんという方が作られていて、僕は監修をさせてもらってます。
  • 丹:田中さんにはラフ段階からやっていただいているので、ほんとに最初から最後までお願いしています。
  • T:あとはパッケージですね。さすがに原型をこねるのはできないので(笑)。まずこちらでスケッチを書いて、それを身ながら原型師の方が作って行く感じですね。
  • F:3Dのスケッチなのですか?
  • T:いや、3Dではなく全方向のですね。
  • F:斜め横とか??
  • T:いや(笑)、真横と正面と…3面図ですね。
  • F:キャラクターが立体化されるという事に関してはどんな気持ちですか?「3面図どおりだ!」とか?
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    最近グッときた作品

  • T:やはり元が二次元のものなので、イメージ100%には、なかなかならないですけどね。それは何でもそうだと思うんですけど、ただ、このフィギュアの方が出回って来たら、逆にこっちがスタンダードになったりしてね(笑)
  • F:なるほど、フィギュアから入る人もいるかもしれないですねぇ~。
  • T:俺が書いた絵を見て「何かこれ違う」とか言われちゃったりして(笑)
  • F:アニメとかでよくありますよね。書籍のマンガを見て「違う!」とか…。小さい頃、思った事があります。
  • T:子供が見て「テレビはニセモノ~」とか言われたら寂しい!(笑)まぁ、でもそのぐらいになってもいいですよね。一応監修もしてますし、こっちがスタンダードになるのもありかな、と、思ったりして。
  • F:(笑)でもアニメの方もよろしくね!ですね~。

今後の活動について

  • vol011-feature28.jpgF:その他、商品化など今後やっていきたい事は何かありますか?
  • T:なるべくくだらない物とか作って行きたいですね。フィギュアはフィギュアでキャラクターの人形なので、そんなにひねっても仕方ないですしね。他にgoodsを作るとしたら…アニメの世界観のままで、すっごいくだらないものを出して行きたいですね。
  • F:生活必需品とかですか?
  • T:いや、逆に生活に必要ないものとかね…。ま、それを言ったらフィギュアもそうなんですが(笑)
  • F:筆箱とか、普通に使えるものではないということですね。
  • T:そうですね、例えば筆箱だったら、短くてエンピツが入らない使えない筆箱とか(笑)
  • F:意味ない~!!(笑)
  • T:そういう感じでgoodsでも世界観が出せていけたら面白いかなと。
  • F:ぜひ見てみたい~!今後がとても楽しみです。本日はどうもありがとうございました!!
  • 2003.03.04 フレイムグラフィックスにて
    photo.相原理歩

プロフィール

田中 秀幸(たなか ひでゆき)。(株)フレイムグラフィックス代表。グラフィックデザインやキャラクターのデザイン、またビデオクリップ・CMのディレクション、テレビ番組、ゲームのアートディレクションなど映像制作を行っている。


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