
データについて
前回、紙の目とか本の名称の事を掲載しましたら『それ縦目じゃん!…とか言えるようになったんだけどさぁ、問題なのはデータじゃん』(匿名Hさん)との御意見。なるほど。先日「ていうか~データにするって事が分らない!」との質問。なるほど。そんなわけで今回はデータについて!初級、中級編をお届けします。
Beginner’s Class ~ほんとに基本なデータ作り~
他にも色々データの作り方はありますが、基本を超簡潔に解説してみました。パソコンを触った事がない人もこれから触る人も、とりあえず基本のデータ作りを頭で想像してみましょー。

作るもののデザインを決めます。頭の中で練ったり、手書きでラフを起こしたり、好きな方法で。

画像加工ソフト「フォトショップ」でイラストを描いたり写真をキレイにしたりします。

作図ソフト「イラストレーター」でトリムマーク(トンボ=製版や断裁の目印になる)をつくります。

「フォトショップ」でつくった画像を「配置」してレイアウト開始します。

「イラストレーター」で文字を打ったり、色を変えたりしてレイアウト出来上がり!

作ったデータをMOなどに入れて、プリントした出力見本と一緒に入稿します。あとは印刷を待つだけ!
Middle Class ~データ入稿後のトラブル集…これが分かっていればその1~
そんなわけで、こちらは中級編。データ入稿でのトラブル集です。実際に修正が発生した印刷データの事例と対策を見てみて、今後の参考にしてください。
※ちなみに、こちらはre-e:co,.ltd. Presentsメルマガ「モノツクリ@マガジン」で毎号連載中です! / corner text.fumiko
インチとセンチ
先日入稿された印刷データで、解像度が350dpiだというので確認をした所、確かに画像の解像度の欄には「350」という数字が入っているのですが、異常にファイルサイズが大きいんです。A3にカラーの全面画像なのに、700MB!何故だろうと思っていたら、単位が「pixels/inch(インチ)」ではなく、「pixels/cm(センチ)」になっていました。
pixels/inch=DPI=ドット/インチ
1インチあたりの点の数
pixels/cm=DPC=ドット/センチ
1センチあたりの点の数
画像は、点(ドット/ピクセル)で表現されています。点の密度の違いから、画像の精密さが変わるのです。では、画像の解像度が高ければ高いほど精密に再現されるかというと、そうとも言えません。出力する印刷機又はプリンターが高い解像度に対応していなければ、再現は出来ないのです。例えば、通常のオフセット印刷では350dpiが良いと言われていますが、ここで600dpiの画像を用意しても、350dpiの画像を印刷するのと変わらない程度でしか再現されません。ですから、解像度を無駄に高くしてファイルサイズを大きくしてしまうことは、意味がないうえ、作業自体に時間がかかってしまい、NGです。上記の「350pixels/cm」になっていた、というのは、pixels/inch、つまりdpiに直すと889dpiになってしまうので、これでは当然NGということになりますね。
消えた文字…オーバープリントの落とし穴


A4・12ページの冊子をフィルム出力し、印刷・製本しようとしたところ、「裏表紙の水色の文字が、印刷見本にはあるのに実際に刷られた方にはなく、真っ黒になっています…」という連絡を受けました。も、文字が消えたのか!?文字の色はシアン60%、文字の下には色の黒い画像が配置されているという作りになっていました。
何故真っ黒になってしまっているんだろう!?あ~っ、もしや…!と思って見てみたら、まさにその通り、そのシアン60%の文字にオーバープリントがかかっていたのです。下に配置していた画像の黒色が勝ってしまって、真っ黒に見えていたんですね。「オーバープリント」とは、印刷をする上で最も基本的な項目の1つです。通常はスミ100%の指定になっているオブジェクトに対して使うので、「スミノセ」と言ったりもします。
例えば、イラストレーターでオブジェクトが2つ重なっているデータを作ったとします。下のオブジェクトをM=50%+Y=100%の四角、上のオブジェクトをスミ100%の『r』という文字だとしましょう。このとき、オーバープリントの設定をするのは『r』の方です。もし何も設定しなければ、印刷した時下の四角は上の『r』の乗っている所だけ、その形通りにキレイに「ヌキ」になるのですが、オーバープリント設定をすると、これが「ヌキ」にならずに『r』の文字の下にもM=50%+Y=100%のインクが乗り、その上からスミ100%の『r』を重ねるという格好になる訳です。(参考:1)こうすると、印刷時にたとえ少し版ズレしても下の紙の白色が出ることはありません。特に、文字などはとても細かいオブジェクトですので、版ズレすると紙の白色が目立って汚く見えてしまう為、こういう処理をする訳です。
ただし、基本的にこれは「スミ100%」のものにしか使えません。スミのインクは他のインクよりも色が強いので、下に他の色のインクが乗っていてもきちんと黒く見えるので大丈夫なのですが、それ以外の色のものに使ってしまうと下のインクの色と混ざってしまい、色が変わってしまいます!(参考:2 )今回の修正データの原因は、まさにこの状態だったわけですね。こういったオーバープリントの設定は、見かけ上は画面では確認できません。イラストレーター9.0ではオーバープリントのプレビューを確認できるようになりましたが、それ以下のバージョンではプラグインなどを他に入れて、確認するようにした方がいいですね。
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